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薬膳における旬の食材の重要性|季節と体調の関係

2026 6/11
コラム 野菜薬膳
2025年7月29日2026年6月11日

「最近なんだか調子が優れないな…」そんな風に感じることはありませんか?実は、その不調の原因は季節の変わり目や日々の食生活と深く関わっているかもしれません。

季節と体調の関係を理解し、旬の食材を取り入れることで、私たちの体は自然のリズムと調和し、健康を維持できるのです。この記事では、薬膳の観点から見た旬の食材の重要性と、季節ごとの体調変化への対応方法をご紹介します。

目次

薬膳における「旬」の考え方とは

薬膳では、すべての食材には「性質」があると考えます。

東洋医学の基本である陰陽五行説に基づくと、食材には「陰」と「陽」の性質があります。簡単に言えば、陰は鎮静・冷え、陽は活動・熱というイメージです。体が陰の状態なら陽の食材で、陽の状態なら陰の食材で補い、身体のバランスを整えるのが薬膳の基本的な考え方なのです。

陰陽のバランスを表す薬膳の食材配置図

特に注目したいのは、旬の食材には「その季節の環境に合わせて体調を調える性質」が備わっているということ。現代では年中食べられる食材が増えましたが、本来、自然界の食材は季節ごとに異なる性質を持っています。夏の瓜類には体を冷やす効果があるなど、その時期に必要な栄養素や薬効が含まれているのです。

季節ごとの体調変化と対応する旬な食材

季節の変わり目、特に春から夏、夏から秋への移行期は体調を崩しやすいもの。それぞれの季節に起こる体の変化と、それに対応する食材を見ていきましょう。

春の体調変化と食材

春は「肝」の働きが強まる季節です。

東洋医学では、春は気温が上がり「陽」が増して「肝」の働きが活発になると考えられています。行動的になる一方で、のぼせ症状や何となく落ち着かず、気分がイライラすることもあります。いわゆる「五月病」や不定愁訴など、冬から春への体の変化にうまく順応できないと、体のだるさや頭痛、風邪に似た症状が出てくることも。

春の薬膳食材の盛り合わせ

春に適した薬膳食材は、行き過ぎた「肝」の働きを適度に抑えるものが良いとされています。五味にある「酸」の食材を摂ったり、春ならではの「ウド」「フキノトウ」「タラの芽」など旬の苦み食材が、だるさやむくみを抱えた春の体によく効きます。

夏の体調変化と薬膳食材

夏は「心」の働きが活発になる季節です。また梅雨や暑さで冷たいものを摂りすぎて「水毒」になったり、熱負けが心配な季節でもあります。常にエアコンが効いた室内もバランスを崩す原因に。適度に汗をかきながら、必要な水分を補い、熱バランスを整える食材で体を整えていくことが大切です。

夏に適した薬膳食材は、暑さで熱くなった体を冷ますものが中心です。「ゴーヤ」「冬瓜」「キュウリ」「レタス」「スイカ」などの夏野菜を摂って、利尿作用を促しましょう。

夏バテや夏バテ対策には、消化がよく免疫力を高める「カボチャ」や「シソ」がおすすめ。また汗をかくと「血」を失うので、「ホウレン草」や「パプリカ」、「レバー」など「血」を補う食材でエネルギーを補給します。

梅雨時期の薬膳対策

梅雨時期は特に体調を崩しやすい季節です。じめじめとした湿気が体にこもり、様々な不調を引き起こします。

薬膳の観点から見ると、梅雨時期は「脾」という消化器系の機能と深く関わっています。この時期には胃腸の不調や湿気に関連した皮膚疾患などが多く見られるのです。

梅雨時期の薬膳食材と料理

梅雨時期に効果的な薬膳食材には、以下のようなものがあります:

  • 発汗作用のあるもの:体表から邪気(悪いもの)を追い払うとされる「しそ」「しょうが」「ねぎ」「香菜」「シナモン」など
  • 芳香性のあるもの:湿気を取り除き、胃腸機能を更新する「山椒」「陳皮(みかんの皮)」「しそ」「フェンネル」「香菜」「ジャスミン」など
  • 脾の機能を高めるもの:消化吸収を高め、胃腸機能を調える「とうもろこし」「ハトムギ」「あずき」「空豆」「かぼちゃ」「さつまいも」など
  • 利尿作用のあるもの:むくみ解消に役立つ「冬瓜」「あずき」「黒豆」「金針菜」「さくらんぼ」「あさり」「はまぐり」「昆布」など

ただし、冷たいものや生ものは脾に負担がかかるため、食べ過ぎには注意が必要です。特に冷えやすい体質の方は、温かい食事を中心に摂るようにしましょう。

あなたは今、どんな不調を感じていますか?

秋から冬への移行期の薬膳対策

秋から冬への移行期は、乾燥と寒さへの対応が重要になります。

秋は「肺」の働きが強まる季節で、乾燥によって喉や肌の調子が悪くなりやすい時期です。また、冬に向けて「腎」のエネルギーを蓄える準備をする必要があります。

この時期におすすめの薬膳食材には、以下のようなものがあります:

  • 潤いを与えるもの:「梨」「りんご」「白きくらげ」「はちみつ」「山芋」など
  • 温める効果のあるもの:「生姜」「ねぎ」「にんにく」「シナモン」「黒胡椒」など
  • 腎を補うもの:「黒豆」「黒ごま」「くるみ」「栗」「羊肉」など

特に注目したいのは、秋から冬にかけての旬の食材です。「さつまいも」「かぼちゃ」「れんこん」「くり」などは体を温め、免疫力を高める効果があります。

秋から冬への移行期の薬膳食材

季節と調和する食生活で健康を維持する

薬膳における旬の食材の重要性は、単なる「美味しさ」を超えた、私たちの体と自然の調和にあります。季節ごとの体調変化を理解し、その時期に必要な性質を持つ旬の食材を意識的に取り入れることで、私たちの体は自然のリズムと調和し、健康を維持できるのです。

私自身、薬膳との出会いによって、食材の持つ力を実感し、体質改善を経験しました。「もっと早く知っておきたかった」という思いから、今では多くの方に薬膳の知恵をお伝えしています。

あなたも今日から、季節の変わり目や日々の体調変化に合わせて、旬の食材を意識的に取り入れてみませんか?家庭の台所を「薬箱」に、そして自分自身を「食医」として、大切な人と自分の心身を守っていきましょう。

体質や体調に合わせた薬膳についてもっと詳しく知りたい方は、やさい薬膳のサイトもぜひご覧ください。あなたの体質に合った薬膳アプローチで、より健やかな毎日を過ごしましょう。

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この記事を書いた人

山川麻子

YAKUZEN TOKYO株式会社 代表。1982年生まれ。デジタル・リアル両面のマーケティング領域でD2Cアパレル事業を手がけた後、体調不良をきっかけに中医薬膳と出会う。食材の効能による体調改善に感銘を受け、「現代人に合わせた薬膳」をコンセプトに、企業向け講座や社食監修、日常に取り入れやすい薬膳サービスを展開。

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